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生命

第2章 太陽と月のお話





ある日のことです

1人の男が言いました
疲れて帰っても
お前たち光が眩しくて
眠れやしない!!

1人の女がいいました
暑くてたまらないわ
7つもいらなかったのに!!

そして
ぽつり、ぽつりと
人々は言いはじめました

そうだ光を壊してしまおう

次の日から
1つずつ光が消えて行きました

1つ。

また1つ。




とうとう
光は1つになりました。

人々は何事もなかったかのように
もとの日常に戻っていきます


光は涙を流しました
人々の願いを叶えただけなのに
人々の笑顔が見たかっただけなのに


1つになった光は石になって
しまいました。
冷たい冷たい石に。


世界はまた真っ暗になりました


人々は謝りました
何度もなんども

しかし石になった光が
元に戻ることはありませんでした。



それから何年もすぎました
子供達はもう立派な大人です

そして見つけたのです
小さな小さな光を

でもそれはバラバラでした

そう、その光は
何年も前に人々が壊した
6つの光たちでした

大人になった子供たちは
必死に欠片を集めました
そして丁寧につないでいきました
何日も何日も


そして

大きな大きな大きな
1つの光ができました

人々はその光に

太陽

と、名付けました



しかし、その太陽は
大きすぎて一日中
世界を照らすことは
できませんでした

身体がとても大きく重いので
体力がもたないのです

半日は太陽がでているのに
半日はもとの真っ暗なまま。



人々は困りました



そして何回目かの
真っ暗な時間

優しい優しい白い光が
現れました

そう、それは
石になった1つの光でした

6つの光が戻ってきて
再び元気を取り戻したのです。

ですがその光は弱く
太陽がいる時には
輝けませんでした

それから人々は
その優しく光る弱い石を



と名付けました

それから一日を







にわけ、
朝は太陽が沈むまで働き
夜は優しい月のもとで
身体を休める時間にしました。


そしてようやく
人々は平和に暮らしましたとさ



おしまい













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