テキストサイズ

ずっと隣で笑っていて

第23章 第二十三話

遠くに電車のライトが見えた


すべるようにホームに入ってきた電車は昔の形をしていた


扉が開く


誰も降りてこない


一号車から人が降りた


俺は目を凝らして その人を見た


外套に身を包んだ姿を目を凝らして見た

翔ちゃん…


そこにいたのは


あの日の翔ちゃん…

必ず帰って来るって俺に言ってくれた翔ちゃんが


いた…


静かに 静かに 歩いてくる


おれは動けずにいた…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ