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ずっと隣で笑っていて

第25章 第二十五話

女性が泣き止むまで翔は傍に寄り添っていた


その姿は…


哀しみから 辛さから 守るように…


一頻り泣いた女性は すっくと立ち上がって 桜の花が風に舞うさまを見上げた


その瞳にはもう涙はなく穏やかに微笑みを纏っていた


前を見て進む強さを映していた


立ち去る後ろ姿を


翔は優しく微笑んで見送ってた


「…翔」


「智くん あの人はもう大丈夫だよ… 哀しみは僕の涙で吸い取った」

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