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イケメン夜曲 ~幸せの夜曲~

第9章 追憶



良家の者と結婚して援助してもらうという手もあったかもしれないが、テリザは結婚などしたくなかった。

もし自分に子供ができたら、自分のようにあんなに苦しい子供時代を送らせることとなるだろう。不幸になる子供を産むなど、絶対にしたくない。それに何より、悪魔の子、罪人である自分は幸せになる資格などない。


その思いから、テリザは逃げた。


その先に、逃げ出したはずの「愛」があるとも知らずに。



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