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嫌われ狸の一生

第19章 だらしのない人間

これから恋人を作ったり結婚を考える人にひとつ進言しよう。

時間にいい加減な人間は信用してはならない。
これは幼い頃からボクのポリシーである。
時間に対するいい加減さには、その人間のいい加減さやだらしなさが集約されて表れている。

時間にいい加減な人間は、人間関係もカネも男女のことも仕事も、やることなすことすべてがいい加減だ。

父親もそうだった。
会社の人間や取引先の人間も多く見てきたが、リストラや左遷降格、会社を倒産させたり、悲惨な末路を辿った人間は一切の例外なく時間にいい加減だ。

ボクは時間には厳しいよ。
何の連絡もなく約束の時間に遅れるなんて言ったら温情も込みで2分が待てる限度。

そして、妻も時間にいい加減だった。
両親と同居している間は両親が厳しく管理していたのできちんとしていたが、別に住むようになったら本性を現して、やはりすべてにおいてだらしない。

カネにだらしがないというか手くせが悪いし、戸締まりや掃除もきちんとできない。
こんなだらしない人間は生きてる価値すらないからさっさと死ねってことだ。

この手のだらしない人間の特徴として両親や上司など厳しく管理してくれる人の下にいる間は本性をかくしてきちんとふるまう。
解放された途端に本性を現す。

ボクは会社ではいろいろ怒られたが、時間のことで怒られたことはない。ウチの会社も時間には厳しい人が多いが、時間に関してはボクも怒る側の人間だ。

ボクが時間に関して口うるさいので下にいる人間はきちんとしているが、ボクから解放された時にだらしなくなっていないといいなといつも思う。

妻は両親には厳しく言われても従ってきちんとしてきたが、ボクが怒ると逆ギレする。
つまりボクは管理する側の人間とは思われていないのだ。
これもまた腹立つ。ボクが汗と涙にまみれた給料で生活してるのに、そのボクに対して失礼だろ。
ふざけるのも大概にしろ。

妻のだらしなさは○時に約束をすれば○時になってから支度を始める。ふざけるな。
ボクは時間を早めに伝えたりして乗り切ったがママ友とかと約束した時もこんな態度なので、関係なくても見てるだけで腹立つ。

同然ママ友たちに怒られれば、逆にプリプリ怒っている始末。

だらしないといえば戸締りもできない。
いくら二階だからと言って寝る時や外出の時に二階の自室の窓やベランダへの出口を開け放しにする。

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