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嫌われ狸の一生

第25章 貧乏人、家を買う

子供が小学生になった頃、家を買うことになった。

妻が前々から家を買いたがっていて、ローンの条件とかが比較的よいのを見つけたのだ。

家を買えば家庭環境も少しはよくなるかも知れないし、犬も飼えるからボクも家を買うことを検討した。

月々の返済額は家賃と大して変わらない・・・が、実際には家賃よりも2万円ほど高くなった。

車とか家とかの大きな買い物をする時の参考にしてほしいが、月々の返済額が格安の広告は実は付属品とかを一切付けずに素体だけでローンを組んだ場合の計算。

車でいえば、ナビもオーディオも何もない状態。もちろん保険や登録などの諸費用も入っていない。

家も同様で、電気も風呂も何も付いていなくて、登記とか諸費用も一切入っていない。

現実にはそんな買い物はありえないので、広告で言っている返済額よりは数段高くなると計算した方がいい。

それでも何とか返済はできそうだし、家庭環境が少しでもよくなるのなら、犬が飼えるのならと家を買うことを決断した。

ただ、この頃のボクは既に34。35年ローンだと、定年したら再雇用制度を使うしかないなとか考えると少し気が重かったりもした。

このローンは後に借り替えをすることになる。

近隣の銀行がどうやって調べたのかローンのことを調べてはるかな好条件を提示して営業をかけてきたのだ。

ボクは平日は仕事で遅いのだが、これまたどうやって調べたのか仕事が終わっている頃を狙って携帯に電話をしてきた。

恐るべき情報力、プライバシーも個人情報もあったもんじゃないと少し不愉快でもあったが、好条件だから借り替えを決行したのだ。

最近よくCMやってる重大な病気や死亡をすると借入金免除の保険も込みのやつ。

生保も付いているので、保険は個人年金を残して解約。

さらにボーナス返済をなくした。
月額は高くなるが、利息が少なくなるので年間で考えればかなり安くなる。

これでキャッシュフローはだいぶよくなった。

ちなみに、貧乏人のくせに家を買っても妻は妻で、そういう人間だから家庭環境がよくなることはなかった。

家を建って速攻で犬をもらってきた。

この犬と暮らせるようになったことが家を買って最高によかったことかな。

この犬には二度のうつ病を救ってもらった。
家を買わなければうつ病の時にどうなっていたか・・・

人生ってこうやって繋がっているんだね

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