嫌われ狸の一生
第26章 涙の1万円・・
ボクは悲しいわけじゃないから心配するな、お正月だよと言ってイヌにハムを与えた。
イヌは嬉しそうにしているが、泣きながら酒を飲んでいるボクを時々心配そうにしていた。
1万円・・
自分で家を建って、子供も育てている、会社でもそれなりのポジョンにいる、そんな大の男に1万円とは失礼な話だ。
今まで何もしてあげられなかったと言うのならなおさらだ。
でも、精一杯のことをしてくれたに違いない。
この1万円をどんなキモチでボクにくれたのか・・
そういえば少し哀しそうだったな・・
本当なら新築祝いに招待しているところを妻のせいで招待もしていない。
新築祝いに招待したのは妻の親友夫婦だけだった。
新築祝いなんてしてもらう資格もない。
あんな妻のせいで孫にもたまにしか会わせてあげずに、両親をないがしろにしているのはボクの方だ。
それなのに、そんなことは一言も言わないでいてくれた。
そんなことをいろいろ考えていると涙が止まらなかったのだ。
嬉しくて、切なくて涙の味がしたおとそだった。
涙を流して酒を飲み続けたお正月の記憶・・
イヌは嬉しそうにしているが、泣きながら酒を飲んでいるボクを時々心配そうにしていた。
1万円・・
自分で家を建って、子供も育てている、会社でもそれなりのポジョンにいる、そんな大の男に1万円とは失礼な話だ。
今まで何もしてあげられなかったと言うのならなおさらだ。
でも、精一杯のことをしてくれたに違いない。
この1万円をどんなキモチでボクにくれたのか・・
そういえば少し哀しそうだったな・・
本当なら新築祝いに招待しているところを妻のせいで招待もしていない。
新築祝いに招待したのは妻の親友夫婦だけだった。
新築祝いなんてしてもらう資格もない。
あんな妻のせいで孫にもたまにしか会わせてあげずに、両親をないがしろにしているのはボクの方だ。
それなのに、そんなことは一言も言わないでいてくれた。
そんなことをいろいろ考えていると涙が止まらなかったのだ。
嬉しくて、切なくて涙の味がしたおとそだった。
涙を流して酒を飲み続けたお正月の記憶・・