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嫌われ狸の一生

第28章 希望なき戦いDV裁判

子供が小4の時、盛大な夫婦喧嘩の翌日に妻と子供が行方をくらませた。

実家も親友のところも行っていない。
警察に捜索願を提出して数日後、家庭裁判所から出頭命令が届く。

ボクはDVで訴えられていた。妻と子供はDVシェルターに保護されていた。

訴状を見てボクは愕然とした。
ボクが日常的に暴力をふるい、妻を強姦しようとしている・・・

こんなありもしないことが、まるで事実であるかのごとく克明に記載されている。

子供に会えず、職場では人間関係最悪で、ボクはうつ病になっていたが、この訴状を見て症状は悪化した。妻が保健証を持っているので病院にも行けない。

裁判は2回行われた。
最初の裁判の日は体調不良と偽って会社を休んだ。うつ病だから偽りではないが、うつ病のことは内緒にしていたから・・


裁判といえば法廷を想像するが、家庭裁判所の場合は面会室みたいなこじんまりしたところで行われる。

離婚とかDVの場合は原告と被告を別の場所で聴取するみたいで、部屋には裁判官と書記とボクのみ。

こんなこじんまりした裁判でも、法廷でよくある良心に従い嘘偽りのないことを申し述べますみたいな宣誓書は読まされる。

日常的に暴力をふるっていたのは本当ですね?

とんでもない。暴力をふるっていたのはむしろ妻の方だと主張して、妻が暴れた時の痣や引っ掻き傷を見せつけた。

いやがる妻を無理矢理犯そうとしたのは本当ですね。その傷は抵抗されてできたのではありませんか?

なんか誘導尋問っぽいな・・

そんな事実は一切ありません。子供を生んでから妻はセックスを拒むようになったので、それからは一切求めていません。

彼女からはあなたは性欲が強いと聞いています(ここは本当だ笑)彼女に相手にしてもらえずにどうしていたのですか?不倫とか不誠実なことがあったのですか?

どうしてもボクを悪くしたいみたいだ。確かにセフレちゃんやナンパエッチなど不誠実なことはいっぱいしたが(笑)それは言えない・・

オナニーです。溜まってる時は朝と夜の2回もしたこともあります。

ここは法廷です。不謹慎な発言は慎みなさい。

テメェが質問しといて、ムカつくヤツだ。

質問に嘘偽りのないように答えたまでです(笑)

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