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どうか、

第1章 明野の加害。



「え、ちょっ…桜太郎?」








人は制御できる感情とできない感情がある。



できない感情といえば生理的欲求。大きく言うと性欲も当てはまる。



僕は昔からそうだった。欲しいもの、したいこと。全て手に入れ、実現させた。








今から僕は自分の欲求のために、高木を傷つける。









「…ちょ、桜太郎、退いて…」



そういって高木は立ち上がろうとする。そこに僕はとっさに強く彼の綺麗な髪をつかんでソファに押し付けた。



「…いっ…!!」



「ごっ、ごめん」





辛そうな高木を見てなぜか僕は謝った。だが、痛みで歪んだその顔はとても綺麗だと感じた。

そんな高木を見るのは初めてで僕の身体は素直に欲情し始めている。



もっと、もっと。


彼女も知らない、誰も知らない高木を見たい。

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