カラダも、ココロも。
第3章 新人社長
【藤井一臣side】
水商売をする奴なんて、香水臭くて下品な女ばかり。
オーストラリアに居たときに、ちょっと街に出て友人に風俗店に連れられた時がある。
高級クラブか何だか知らないが、ここも似たようなものだ。
「こんにちはぁん、社長の秘書のほ、七条マュミでぇす」
頭が弱そうな女が出てくる。
(こいつが秘書?…勘弁してくれよ)
胸がバスケットボール2つ並べたようにでかくて服もパツパツ。
そいつが動く度にグワングワン揺れるもんだから、目のやり場に大変困る。
というか、いかにも狸親父が好きそうなタイプの女だ。
「………あぁ、七条さんね…、…こんにちは…。」
力なく挨拶を返すと、満面の笑顔で頷いてきた。