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幻想世界☆

第28章 幻想世界☆番外編

・第7章から8章

○月×日

俺は番犬じゃねぇや、つうかなに来るやつ来るやつに見せてるんだ交換日記じゃねんだぞったく。

いつの間にかみんな読んでコメントを書いてるし、わけ分からねぇ。

あげくメモなんか挟んであって読んでビックリしたわ、宏光と二階堂が何をやろうとしていても見逃せとか書いてあったからよ、あいつらが何をするってわけ?

そう思っていると。

脱走!?ずるいぜ屋良さん俺だって自由になりたい、ちょっとイジケ虫になってしまうハムスター河合でした。

ちゃんちゃん―



〈コメント〉

なにがちゃんちゃんだイジケ虫のネズミなんて、なおさら買い手がつかないぞ。by屋良


○月△日

宏光と二階堂の二人が脱走した翌日も幻想館はいつもと変わらず、つうかここはいつだって薄暗いし目の前で蠢いているミニブタのさなぴー。

“おい、おい”声をかけると「なんでトイプードルなんだよ」

ブツブツと言っている、それって佐久間のことか?そう言えばこのふたり仲いいんだよな。

その時ガチャっと扉が開き入って来たのは。

うおっ、阿部ちゃんじゃん。もしかしてお迎え?と焦ったように真田が。

「えぇーっ、連れてっちゃうの俺も一緒に行く」

三角関係?面白くなって来たぞ、そう思いきや後ろから突如あらわれた野澤、ツカツカツカっと真田の檻の前までやって来てよ。

おもむろにキィーッと扉を開くと強引に引っ張り出し。

「ノンちゃん待って俺、佐久間と佐久間あぁーっ」

叫び声が虚しく響きわたる中、無情にも扉は閉まり。

それは何とも言えない光景だった、阿部と佐久間は。

「行っちゃったね」

「仕方ないんじゃない相手が野澤じゃあ祐馬も逆らえないだろうし」

それでいいんだ?

それから2人は仲良く去って行き、しかし凄いぜ野沢菜は感心する。



〈コメント〉

野澤です河合くん、祐馬は俺のものだからね。こうでもしないと、あいつ佐久間佐久間って煩いんだ。
 by野澤

だって俺、佐久間が大好きなんだもん。わわっ、ノンちゃんが睨んでるから行きます河合くん元気で。
 by真田

相手かノンちゃんじや祐馬も仕方がない。by佐久間

河合くん俺と佐久間、ニコイチになろうって誓い合った仲なんですよ。by阿部

野沢菜ではなく野澤だ河合そうそう明日お前の仲間が入って来る、楽しみにしていな。by屋良



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