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小さな恋のストーリー

第3章 あの森の二人

「千晶、寒いからマフラー!」


追いついた雫は僕の首に、手早くマフラーを巻いてくれた。


「ありがとう。でも雫もそんな格好じゃ寒いから、早く家に入りな」


「うん、大丈夫よ。いってらっしゃい」


ニコリと笑う雫だった。


「ああ、行ってくる」


と一歩前に足が出たが、立ち止まる。


雫は不思議そうな顔をした。


「忘れ物」


雫を引き寄せ、今日最初のキスをする。


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