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小さな恋のストーリー

第3章 あの森の二人

「それが忘れ物?」


「いや、忘れてたわけじゃない。チャンスがなかっただけ」


「ふふ...いってらっしゃい」


「いってきます」


今度こそ、出勤だ。


「なるべく早く帰るから」


「うん、今夜はシチューにする」


「ああ、楽しみにしてる」


何度も振り返りながら会話する。

会話が終わっても時折振り返ると、雫は寒そうに身体を縮込ませながらも笑顔で見送ってくれたいた。


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