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小さな恋のストーリー

第3章 あの森の二人

分からないけど、雫の頬に触れると雫は小さく微笑んだ。


その時目じりに小さな皺が確かにあった。


僕に微笑む度にその皺が刻まれるのなら、僕はその皺さえ愛しいと思えた。


僕はそっと雫の目じりに唇を寄せた。


「千晶?」


「僕は結構この皺好きだよ」


「千晶...」


「ベッドに行く?それともここがいい?」


「ベッド行く」


雫の手を取り立ち上がり寝室に移る。


寝室の小窓から月明かりが差し込んでいた。




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