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第2章 第一章 日常的に。



がちゃん、と自分の手首が冷たい器具に挟まれる。

何度も抵抗しようとはしたが、余りに頭が回らず、翔が笑顔で取り付ける手錠にいともあっさりと捕まってしまった。

「てめぇ、……何か、入れてやがった、だろ」

呂律の回らない舌でそう必死に訴えても、それは翔を煽るだけの行為にしかならなかった。

するりと綺麗な細い指でシャツをたくし上げられ、俺はびくんと体が跳ねた。

今日ばかりは何をされるか分からない。翔は通常時でさえ相当激しくする奴だ。

しかし、こんな風になっちまった俺の場合、正直奴の限度が無くなる事も考えられる……。

「ふふ、怯えないで下さいよ。痛い事なんて一切しませんから。これまでで鱗さんを傷つけた事、無かったでしょ?」

そうは言われても、怖いものには違い……

「あうっ!」

胸の突起をきゅっとつねられ、思わず口から声が漏れた。

はっとして手錠で顔を隠し、そっぽを向く。
それから触られなくて、不思議に思った俺は恐る恐る翔に視線を移した。

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