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10分屋【ARS・N】

第6章 夫婦

『か・ず・な・り』

確かにウエダの唇はそう動いた。

その瞬間、ウエダは自身から熱を放出した。

「はぁ、はぁ、はぁ…。」

肩で息をして余韻に浸っているウエダ。

「………。」

ウエダの目的は、夫婦生活のマンネリ打破なんかじゃない。

俺だ。

嫁にしゃぶらせて喘いでる俺を見たかったんだ。

寒気がした。

思わず腰を引いた。

サエコの奉仕でいきり立っていた俺自身も萎えた。

サエコは、驚いた顔をして口を離した。

それに気づいたウエダが、サエコを怒鳴った。

「何してるんだ!二宮さんを気持ちよくして差し上げろ!」

サエコはハッと我に返ると、また俺を口に含んだ。

萎えた俺を回復させようと、より一層強い刺激を与えてきた。

「あ…、やっ!」

サエコはサラサラのストレートヘアを揺らしながら、頭をピストン運動させた。

俺が腰をよじっても、絶対に口から離さなかった。

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