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10分屋【ARS・N】

第7章 世界一難しい恋をする

新宿の裏通りの雑居ビルの3階。

今夜もひとりの男が訪れる。

あらかじめメールで教えた暗証番号でナンバーキーを解除し、扉を開けて入って来たのは…。

二「あんた、本当に鮫島ホテルの社長?」

どう見ても小学校の入学式にしか見えないスーツ姿の、あどけない顔つきの小さな男。

鮫「馬鹿にするな。俺が鮫島零治だ。」

小学校の入学式とは言い過ぎたが、実年齢よりは5歳は若く見える。

有名ホテルチェーンを一代で築いた敏腕社長とはとうてい思えない。

二「で、依頼は?」

鮫島は、しばらく口ごもったかと思ったら、ぼそぼそと話し出した。

鮫「女の抱き方を教えてほしい。」

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