
Face or Body
第29章 ほの暗く猟奇な世界
カオルは
デスクにお弁当をだして
母が大好きな玉子焼を
パクりと食べながら
『あなた、優しい人だから…。きっと素敵な出会いがあるわよ。』
とカオルを
お弁当を一緒に食べる可愛い若い女性と
認識している
母の優しい言葉がけを思い出しては
苦笑いした…。
――……母がしっかりしていたら、『カオルちゃん、もう32歳でずっと彼氏もいないなんて… お嫁に貰い手なくなるよ!!』って文句言われちゃったかもね……――
カオルはそう思った。
カオルは自らの容姿には
まったく自信がない。
女としての魅力という点では
サヤカのような
豊満な妖艶さもないし
ヒカルのような
華奢なしなやかさもない…。
私には
バイクしか能がないもんね…。
そんなことも
ふと頭をよぎった。
とそんなとき…
受付から内線の着信が入った。
カオルに来客が来ているようだった…。
ヒカルは来客に
玄関ロビーで待ってもらうように伝え
お弁当をしまいロビーに向かった。
『はじめまして。私…この度、アウトドアライフとバイクのツーリングが好きなかたをターゲットにしたタウン誌を作ろうとしている、戸田と申します。』
――『外に出ようよ!!』
編集 戸田 仁――――
と名刺には刻まれていた。
戸田は
『外に出ようよ!!』の創刊号に
カオルに出てもらいたいとお願いした。
『どうして私なんですか?』
『あ……。以前ですが、【名城カオルさんという高速機動隊のかたが、事故を起こした私に親切にしてくれたんです。】というかたが私の知人におりまして…。』
と言いながら
戸田は続けた…
『私たちからすれば、高速機動隊ってなんかこわいイメージが先行していたものですから、私…個人的に関心を持ってしまいまして、バイクに乗るのを仕事にされているかたにぜひ、インタビューとかさせていただければと、突然お伺いさせていただきました。』
と
カオルに訪問理由を伝えた。
『お声かけは嬉しいのですが… 私は警察官ですし… 本務以外での露出は遠慮させていただきたいのですが…。』
と答えた。
『そうですよね…。突然の訪問、失礼いたしました。 きっとお仕事、大変かとは思いますが、お体に気を付けて頑張ってください』
そう
満面の人懐こい笑顔で
戸田はカオルに挨拶をし
握手を求めた。
デスクにお弁当をだして
母が大好きな玉子焼を
パクりと食べながら
『あなた、優しい人だから…。きっと素敵な出会いがあるわよ。』
とカオルを
お弁当を一緒に食べる可愛い若い女性と
認識している
母の優しい言葉がけを思い出しては
苦笑いした…。
――……母がしっかりしていたら、『カオルちゃん、もう32歳でずっと彼氏もいないなんて… お嫁に貰い手なくなるよ!!』って文句言われちゃったかもね……――
カオルはそう思った。
カオルは自らの容姿には
まったく自信がない。
女としての魅力という点では
サヤカのような
豊満な妖艶さもないし
ヒカルのような
華奢なしなやかさもない…。
私には
バイクしか能がないもんね…。
そんなことも
ふと頭をよぎった。
とそんなとき…
受付から内線の着信が入った。
カオルに来客が来ているようだった…。
ヒカルは来客に
玄関ロビーで待ってもらうように伝え
お弁当をしまいロビーに向かった。
『はじめまして。私…この度、アウトドアライフとバイクのツーリングが好きなかたをターゲットにしたタウン誌を作ろうとしている、戸田と申します。』
――『外に出ようよ!!』
編集 戸田 仁――――
と名刺には刻まれていた。
戸田は
『外に出ようよ!!』の創刊号に
カオルに出てもらいたいとお願いした。
『どうして私なんですか?』
『あ……。以前ですが、【名城カオルさんという高速機動隊のかたが、事故を起こした私に親切にしてくれたんです。】というかたが私の知人におりまして…。』
と言いながら
戸田は続けた…
『私たちからすれば、高速機動隊ってなんかこわいイメージが先行していたものですから、私…個人的に関心を持ってしまいまして、バイクに乗るのを仕事にされているかたにぜひ、インタビューとかさせていただければと、突然お伺いさせていただきました。』
と
カオルに訪問理由を伝えた。
『お声かけは嬉しいのですが… 私は警察官ですし… 本務以外での露出は遠慮させていただきたいのですが…。』
と答えた。
『そうですよね…。突然の訪問、失礼いたしました。 きっとお仕事、大変かとは思いますが、お体に気を付けて頑張ってください』
そう
満面の人懐こい笑顔で
戸田はカオルに挨拶をし
握手を求めた。
