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Face or Body

第45章 ダンナと呼ばれた男…

50年…

長いようであっという間だった。

あの日
父親の健が
部下のクーデターにより
仕えていた港竜組組長の
山縣匠【ヤマガタ タクミ】とともに
命を落とした。

残された俺は
母とともに拉致された
そして母は
おれの目の前で
犬…
山羊…
チンパンジー…
つまり獣姦行為を強要された…

俺は椅子にくくりつけられて
身動きできない状態で
動物と交わる母の姿を
眺めさせられた…

『なあ坊主… お前の母ちゃんは、動物にやられてアハンアハンってよがって泣いてるよ…。』
と柳大作は
おれに誇らしげに
そう囁き続けた。

『よく見とけよ。お前の母ちゃんが、壊れてく姿をな…。女は精神が崩壊する瞬間が一番エロチックなんだよ。』
とも
自信満々に俺に教えた。

自分の母が
毎日の獣姦で
人間としての尊厳を粉々にされ
マッハなる
当時上海マフィア経由で
出回り始めた合成麻薬で
母が廃人になる姿を
俺はずっと柳大作に見せつけられた…

柳たちは
母が最後は崩壊して
自ら衝動的に命を絶ったと思っているが
違うさ…
母を殺したのは俺だ…

母はある夜
拉致された部屋で私に
『このガラス片で、ここを切って!!お願い!!お母さんを楽にして!!』
と懇願されたのだ。

私はガラス片を母の首に突き刺した
母の血が
私の目のなかに入り
一瞬私の視界が
真っ赤になった…。
あの赤い色を私は死ぬまで忘れない…。

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