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Face or Body

第50章 消息不明

ヒカルの失踪から
まる1日が経過した。

アキラは
ヒカルの身を案じつつ
自宅での待機をしていた。

アキラの自宅には
海浜署の生活安全課から
シンタロウが派遣されて
アキラとともに
万が一、犯人側から
身代金などの要求が入る可能性も
視野に入れて
その対応を任されていた。


本来なら
昨夜は…
ヒカルと待望の
赤ちゃん作りをする夜だった……。
それなのに
ヒカルは犯人たちに拉致された。

なんでヒカルが…。

俺が一昨日の夜に
つい
『最近引ったくりが多くて、まいるよ…物騒でさ…。パトロール時間も倍にしてるのにさ…。』
などと口にしなければ
きっとヒカルが休暇の日に
犯人追尾などしなかったかもしれない…

アキラはそう
無意識に自分を責めた…。


シンタロウは
アキラの心中を察して
こう呟いた…

『ヒカルちゃんは… 多分目の前でなにか事件があったら、事件の大小関係なく、突っ走っちゃうからなぁ…。抱いた丈夫ですよ。ヒカルちゃんなら…』
と…

この日も
ヒカルの消息は掴めないままだった…。

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