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Face or Body

第7章 転機

着任の挨拶を済ませ
緊張から解放された
ヒカルは
シャツの上から
首にかけた指輪をギュッと握り
昨夜のアキラとの時間を
思い出していた矢先…。


(緊急!!緊急!! 管内、
  川島交番付近において、傷害事件発生!!)

(なお… 被害者は重症!! 
  ナイフで首筋を切られた模様!!)

(犯人は逃走中  付近に警戒体制を引く)

(なお… 負傷した警察官 
        氏名…巻町顕巡査部長)

(至急現場に急行してください!!
      …繰り返します………!!)

生活安全課1係の部屋に
緊急出動要請の
放送が流れた。


えっ?
!!……―――!!
嘘っ!!

ヒカルは自分の耳を疑った…。

アキラが?
アキラが首をナイフで?
なんで?
何があった?
イヤ!!………イヤ――――…………!!!!

明らかに動揺するヒカルの背後から
強い語調で先輩刑事を声をかけた

『おい嬢ちゃん!!ケガした警官、知ってるよな? 嬢ちゃん?大丈夫か? 覚悟して現場来いよ!! 嬢ちゃんは刑事だぜ!!』
ヒカルに声をかけたのは
いかにも刑事という風貌の
いかつい巨漢の男だった

『俺、デーブってんだ!!デブだからデーブ!!』

そう言い放つと
動揺の色が隠れない
ヒカルの手を強引に引っ張り
捜査車両にヒカルを導いた。

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