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Face or Body

第7章 転機

事件の概要は…

正午…
川島交番の目の前にある公園から
ただならぬ悲鳴とどよめきが聞こえた。
そこにちょうどパトロールから戻った
アキラが公園を注視した。

この公園はテイクアウトができる
屋台がランチタイムには店を並べ
周辺のオフィスで働く
OLたちで賑わう…
そんな街のなかのオアシス的な場所だった。

しかし公園を注視したアキラの目に
飛び込んできたのは
フラリ…フラ~リと
おぼつかない足どりで
焦点の定まらない目をした男が
OLたちがランチを楽しむ
公園のベンチがある一画に

『⊿〇◆…※☆◇…◆◆!!』

何を叫んでるのかは
判別できないが
大声をだして乱入しようとした姿だった…。

しかもその男の右手には
鈍い光を放つ
刃渡り20㎝ほどのナイフが握られていた。

『おい!!ヤバイぞ!!』
アキラは交番の奥で
休憩中の同僚に声をかけるや
公園内に駆け出していった…。

『ちょっと落ち着きなさい!! あなたは何をしてるんですか?』
毅然と
しかし興奮している男に
必要以上の刺激を与えないように配慮しつつ
アキラは男との間合いを詰めた。

『⊿〇◆…※☆◇…◆◆!!』

男は絶叫に近い不明確な言葉を発しながら
焦点の定まらない視線を
アキラに向ける
明らかな薬物中毒症状による
幻覚錯乱状態だ…。

アキラはさらに
男との間合いを詰めたが
そこに男の後方でひとりのOLが
逃げたす瞬間に
足をつまずかせて転倒し
彼女の手から
水筒がカランカラン!!
大きな音をたてて地面に転がり落ちた。

アキラの意識がその女性に向かい
男から一瞬視線をはずした瞬間!!

男は
水筒が転がった金属音に
不思議な恐怖感を覚えたのか
飛び付けばぶつかるまでに距離をつめていた
アキラの首筋をめがけて
飛びかかるようにナイフの刃を
アキラの首筋に突き立てた!!

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