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Face or Body

第8章 確保へ…

手入れされていない
何年も放置されたままの
工場の裏門…

錆がついて
開閉するときには
ギギギッ…と
音がする…。

極力
音をたてずに
ヒカルはデーブとともに
工場の敷地内に侵入した。

かつて従業員の駐車場であったろう
路面の隙間から
雑草が生い茂りだしたスペースを駆け抜けて
工場の裏口…
施錠不可能な扉を
ゆっくりと開いた。

………!!!!
密かな喋り声が聞こえる。
この工場は3階建てである。
おそらく
石渡とあの女の子の母親は
3階のスペースのどこかにいる…。
漏れ聞こえる
声の大きさや響きからは
まずは間違いがない…。

『嬢ちゃん… 念のためコイツを出しておいたほうがいいよ。』
デーブはすでに
拳銃を右手に握りながら
それを
ヒカルに示した。

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