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Face or Body

第10章 事件のあと…

横浜港の近くに
石渡事件により
重傷を負った
アキラとデーブが入院している
警察病院がある。

今日は
アキラが退院する日…
ヒカルは退院の手伝いのために
休暇をとっていた。

季節は流れて夏…
タンクトップのヒカルの肩に
挑戦的な日差しを突き刺している。

『あら… ヒカルちゃんじゃん!!』

声の主は
アキラの妹の紗知【サチ】だ。

『わざわざ来てくれたんだぁ~♪ 嬉しい―――――!!』
無邪気に
ヒカルに駆け寄り
手を握ってきた。
『ヒカルちゃんももうケガしたとこ、大丈夫?』
心配そうに
サチは
ヒカルのわき腹を眺めた。

アキラの家族は
両親に妹のサチの4人暮し。

ヒカルの家族は
父親が早く亡くなったことと
兄のケンタも亡くなっていることもあり
郷里の山口にいる母ひとりだ…。

だから
いつも笑い声が聞こえる
アキラの家族が
幸せそうで
そのなかに入ると不思議に
心が暖かくなった。

『私… 退院の手続きとかママとやって来るから、ヒカルちゃんは早くお兄ちゃんのとこに行ってあげてね♪』
とサチは手を降って
病院の受付へと駆けていった。

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