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Face or Body

第10章 事件のあと…

ヒカルは
5階にあるアキラの病室に入ろうと
ドアをノックしようとしたとき…

ガハハハ―――………ッ!!
いやぁそうだろ? なっなっ?
イヤなんか
俺ら気が合うよなぁ!!

ハイ!!
なんか昔からの親友みたいっす!!

オウ!!そっかそっか~?
なんなら『お兄ちゃん』って呼んでみ?
なっなっ…?
俺さ…
秋田の田舎に妹4人いるんだよ…
だからさ
昔から弟がほしくってよぉ――…
だから
『お兄ちゃん』って呼んでみ…?

ハ…ハイ…
では…
『お兄ちゃ~ん』

『おう!!弟よ―――!!』


………―――なんなんだコレ……
………―――なんなんだ?この
フレンドリーな雰囲気は……・・・?

なんでデーブさんがアキラの部屋に…?

ヒカルは
呆れ顔で扉をノックして
アキラの部屋に入った。

『お――――――!!嬢ちゃん!! よく来てくれたなぁ~』
デーブは車イスに乗ったままで
振り返ると
ヒカルに笑顔で話しかけた。

『私… デーブさんに会いに来た訳じゃないですし、ここは巻町さんの病室ですけど…』

『マキマチさん…? ここはアキラ君の病室だよ!!ヒカル…』
そう言って
デーブは悪戯っぽい笑顔を
ヒカルに向けた。

ヒカルが
石渡の銃撃を受けて
入院中には
アキラとデーブに接点はなかったが…

どうやらヒカルが
職場復帰した頃から
アキラとデーブはたまたま
病院内の喫煙室や喫茶室で顔をあわせ
そのうちに
アキラがヒカルの恋人であること
デーブがヒカルの相棒であることを
知るようになり
意気投合したようだ…。

ヒカルの知らぬ間に

お兄ちゃん!!
アキちゃん!!
という仲になっていたことを知り

ヒカルは戸惑っていた。

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