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天使と悪魔

第7章 不穏の予兆

・河合side

河「あぁーったく何故なんだよぉ」



思わず叫んだら。



桐山「ホンマ叫びたくなるようないい日よりやな」



いつの間にか、隣で同じく釣りをしている奴がいてさ



河「照史!?」

桐山「よっ、元気やったか」

河「お前いつからここに」

桐山「さっきからいたやん」

河「はっ?」

桐山「引いてるで」

河「うおぉーっ、やっべ、やっべ」

桐山「ぷっぷっぶっ」



グイッ、やった大もんだ。



桐山「やるやんかぁ、 ほな俺も頑張らな」

河「前から気になっていたんだけどさ」

桐山「んっ?」

河「お前、西のもんだろ」

桐山「そやけど」

河「どうしてここに?」

桐山「兄貴とな」



兄貴?



桐山「カッコいいでぇ立っているだけで天使が寄って来るんやから」

河「うえぇーっ、そんな奴いるん!?」

桐山「なにやってもさまになる、そんでもって強い」

河「渉より」

桐山「誰や、それ?」

河「知らんの」

桐山「知らん俺が知ってるのは西の兄貴と東の兄貴しかおらんし」

河「はっ?」



こいつの言ってることわけ分からないわ。

が、そうこうするうち陽が暮れて。



桐山「そろそろ時間やな」

河「あっ、本当だ」

桐山「また会おう郁人」

河「おう、兄貴に宜しく」



俺らは、それぞれの方向へ帰って行く。

が、部落の傍まで来たら。

なんだかボーッとし歩いてる健永がいてよ。



河「おい、なにボサっとしているんだ?」

千「んっ?あっ、あぁ」

河「あぁ、じゃねぇ狩りへ行ったんじゃないの」

千「んー」

河「???」



そのわりには、獲物を持ってないし。

どうしたんだ、こいつ?



河「ほら帰るぞ、ちゃっちゃと歩け」

千「…うん」



けど、あんまり気にも止めず。

だって、こいつが狙われるだなんて思ってもみなかったから。

あとになってその重大さが分かったとき。

俺は、めっちゃ後悔する事になる。

傷ついているその顔を見て

ごめんな、このときお前の異変に気づいてたら。

こんな事にはならなかったかもしれない。

さすがの俺もヘコんでしまい。

しかし、どうして奴らが?

俺達はその裏に、あいつがいる気がした。

太輔を一族から追い出した





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