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天使と悪魔

第8章 渦巻く欲望

・玉森side

腕輪を受け取った日から、数日。



宮「じゃ行って来る」

玉「気をつけてけよ」

宮「分かってるって」



宮田は久々に狩りへ行くと言い出し。

今のうち掃除でもしておこうかな。

すっかり俺は新婚さん気分

ふと自分の腕に付いている腕輪に目を止める。

渉に、辛い過去があるのを知ってからは。

なんだか俺はあいつの事を直視できなくて。

時々、苦しそうにしているんだ。

きっと中毒症状に耐えてるんだと思う。

塚ちゃんやごっちにはそういったのないのかな?

見た感じ大丈夫そうに見える。

しかし本当に悪魔は部落の中まで襲って来るのだろうか?

今まで彼らが部落に侵入して来る事はまずないと言われていた。

俺ら天使だって、防衛力は持ち合わせているから。

別に、そこまで気にしなくてもいいのに。

そう思ったんだけど。

過去の事もあり心配性なんだと、あの時は解釈したんだ。

でも、この後すぐ身を持って分かる事となる。

ガチャン!



玉「あぁーやっちゃった、このコップ気に入ってたのにな」



床にしゃがみ込み取ろうとした瞬間に、窓から誰かが飛び込んで来て。



玉「なっ!?」



悪魔!



悪「ほぉーこれはまた可愛らしい天使だな」



嘘っ!?どうして。



悪「驚くことはない、聞くところによるとここでは、悪魔と天使が共同生活しているという、なら不思議ではあるまい」



その上、とんでもないことを言い出したんだ。



悪「だから、俺達の相手を喜んでしてくれるのだろ」



はっ?なにを言っているんだよ。



悪「で、さっそく来てやったというわけだ存分に楽しもう」

玉「くっ、来るな」



俺は、眼を合わせないようにしながら必死で逃げる。



悪「何故だ?お前は俺達が好きなのでは望み通り可愛がってやると言っているのに」



冗談じゃない誰が。



悪「ほら行き止まりだぞ、どうする」



けれど狭い家の中、逃げれる所も限られている。

とうとう俺は壁際まで追い込まれてしまい。



悪「無駄だ観念してこっちを向け」



くっ、俊…グイッ!

無理やり顔を向かされ目をつぶり抵抗していると。



悪「それで防いでるつもりか?束縛しなくても強引に出来るんだぞ」



ビリッ!



玉「うわあっ」





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