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天使と悪魔

第11章 揺らぐ気持ち

・北山side

ガチャ!



内「今日からここが、お前の部屋や」

北「誰んちで?」

内「俺んちに決まっとるやん クスッ」

北「ざけんじゃね、一緒に住むだなんて言った覚えない」

内「俺のもんになれと言ったのを忘れたか」

北「そっ、そんな眼をして見んな!クッ」

内「噂に聞く通りの奴やなホンマに クスッ」



噂?こいつホントさっきからわけ分からない事ばかり言いやがる。



北「とにかく早く降ろせ」

内「分かった、ほら」



ドサッ!

と、今度はイキなりベットの上へ降ろされて。



内「さてと、じゃ始めるとするか」



あげくこいつは上半身の服を脱ぎ始めているし。



北「ちょ、何をする気だ」

内「お前も脱げ、クスッ」

北「やっ、やめろ!うっわあっ」



―が、体力が戻っていない俺は力が弱く。

アッという間に服を脱がされちまってよ。

迫って来る、その姿を見て

今さらながらに悪魔だってことを再認識してしまう。

くっ、藤ヶ谷…

目的は身体とその気、悪魔とはそういうものなんだと分かっていながら。

何故だか内とは普通に話している自分がいて。

それが、こいつの持つ能力ってやつなのかは知らないが。

不思議と俺は、怖さを感じていなかったんだ。

自分から行かなくても天使を引き寄せてしまう男。

内博貴―

こいつは、俺にとって一番やっかいな悪魔と言える。

その魅力は確かに本物だったことを俺は。

ここにいる間に嫌ってほど思い知らされる事になるんだから。

触れちまった優しく温かなその想い。

心の奥深くに秘めている、悲しみと孤独感が俺の心を震わし。

ヤバいほどの2人の空間で






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