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天使と悪魔

第11章 揺らぐ気持ち

・北山side

北「てっ、てめぇ、キッ」

内「手応えは充分やったし俺としては満足や」

北「二度とするんじゃね」

内「ふっ、じゃ飯の準備でもしてくる」

北「おい聞いてんの」

内「うちのシェフは美味いもん作ってくれるから楽しみに待っててな」

北「内!」



―が、あいつはそんな俺を無視し部屋から出て行ってしまい。



北「なにがシェフだ、チッ」



藤ヶ谷…クッ!

俺は、その顔を脳裏に浮かべながら。

まだ、内の感触が残る唇を噛みしめていたんだ。

お前に会いたい―

ここへ来たことを後悔しているわけじゃないが。

ハッシーの無事を確認できただけでも来た意味があったと思っているし。

だけど、けどな…クッ!

ガチャ!



内「出来たで、ニコッ」

北「‥‥‥」

内「なんや、怒っとるん」



ふんっ!



内「ほら、食え」



それから、一言も口を利かないでいると内は。



内「せっかくあいつが心を込め作ってくれたんに」



知るか!



内「外、出よか?」



そう言って俺を家から連れ出す。

が、そこには―



「ああっ、本当に長だ」

「どうして、ここに」

「もしかして、貴公子と」

「いやだったら厨房にいるハンサムな天使はなんなんだよ?」



ハンサムな天使?



「てっきり貴公子の相手かと思っていたんだが」

「どっちにしても嬉しい事だ」



嬉しい?なんで。

その場にいる天使達の声に驚いてしまう。





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