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天使と悪魔

第11章 揺らぐ気持ち

・北山side

あれから1週間―



内「北山まだダメなんか?もう我慢できへんわ」

北「内、頼む俺がいいって言うまでそれ以上はしないでくれ」

内「なんでや?あいつとはしてたんやろ」



その言葉を聞いた途端に、俺は外へと飛び出していた



内「どこへ行くん北山」



あの日以来どうしても拒みきれないでいる自分。

あいつの瞳の中に、孤独を見てしまったせいか?

躊躇するとその眼が曇って前みたいに抵抗できねんだわ。

どうしたらいい?このままじゃ俺いつか。

藤ヶ谷、お前は今頃なにをしている?

部落を出て来るときには、こんなことになるだなんて思ってもみなかった。

―が、ここで暮らす日数が増えれば増えるほど。

お前との距離が遠くなってく気がするのは気のせいか?

なぁ、答えてくれよ。

俺はもう、お前に会う資格がないのかもしれない。

自分の身体へ毎日のごとく刻まれる内の愛撫の痕跡。

ただそこだけは必死で守っている。

自身のソレと―

まだ、誰も迎え入れた事がない場所だけは。





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