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天使と悪魔

第14章 すれ違う想い

・北山side

“長と長から生まれた奇跡の子”

小さい頃からそう言われて来た。

しかし、本当の意味を未だ誰も知らない。

ただ分かっているのは―

2人の長は必ず惹かれ合い子を成すという事だけだ。

俺の前に生まれた、奇跡の天使がどうなったのかも。

実のところ知っている奴は殆どいないんじゃないかと思う。

何百年も前の話しだから、当たり前だが、フッ!

だから、時々ふっと不安になるんだ。

ギュッ!



藤「どうした?」



そして、そんなときは決まって。



北「抱いてくんね」

藤「‥‥っ」

北「なぁー頼む」

藤「あぁ ニコッ」



チュプ―



北「あふっ、んんっ」



無性に、こいつに抱かれたくなってしまう。

ギシッ、ギシッ!



北「あっ、ううんっ、はっもっと、もっとだ太輔」



ギシッ、ギシッ!



藤「ひろ、おまえ」

北「俺を、あっくっ、離さないで、んあっ」

藤「心配すんな、ニコッ」

北「‥‥っ」



その笑顔を見ると、ホッとする。



北「うあっ、あっあっあっいっ、あああっ」



太輔の肌に触れ腕に抱かれて、こいつのモノが俺の中を動き回り。

ギシッ、ギシッ!



北「んああっ、イクっ」

藤「ひろ!」



お前と繋がっていると不安が消えていき。



北「…っ、ハァハァハァ」

藤「ふぅ」



だが―

なぁ、教えてくれ。これは一体なんなんで?クッ



藤「もう寝よ」

北「太輔」



ギュッ!

俺達は、お互い不安に思いながらも。

その事を口に出せずにいた知ってしまったら…

自分たちの運命も分かってしまうような気がし。

が、それだけじゃなく。

このあとに起こる出来事でそれどころじゃなくなってしまったのもあるんだけどな。

そう、始まりは突然やって来たんだ。

いや、そうじゃない。

まだ続いていたと言うほうが正しいのかもしれない。

あいつは、イキなり来た。

荒波の中、漕ぎ出した船が行き着くところは何処なのか?

俺達は幸せに辿り着けるのだろうか?

誰もが模索しながら、その道を探していたんだ。

戸惑ったり迷ったりしながら―





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