
天使と悪魔
第15章 策略と駆け引き
・河合side
河「あぁーあ、誰かさんのせいでビショビショだぜったくよ」
捕まえた瞬間!
見つめてくる瞳に耐えられなくなった俺は。
慌てて身体を離し、池から上がった。
―が、何故だかトッツーは後ろから黙ってついて来てよ。
河「風邪ひくぞ、早く帰って乾かしたらどう」
そう言っても一向に傍から離れようとはしない。
河「おい聞いてんの」
ギュッ!
あげく怒鳴ったらイキなり腕にしがみついて来てさ。
河「なっ、なに!?言ったはずだろ俺はもうお前とは」
戸「関わりたくない」
河「そうだ」
戸「でも約束したじゃん」
河「何を?」
戸「俺を捕まえたら、いいもんあげるって」
河「べっ、別に、いらねぇもんそんなの」
だから頼む、その手を離してくれ決心が揺らいじまうじゃん。
ところが―
戸「本当にいらないの俺の事?せっかく全部あげようと思ったのに」
河「へっ?」
こいつは突然、思いもかけない事を言い出し
河「じょ、冗談!また俺をからかって」
焦りながらそう言葉を返すとジッと見つめて来る。
戸「本気だよ、河合に俺の全てをあげる」
河「トッツー!?」
えっ、マジで言ってるの?おまえ…
戸「それとも、欲しくない俺なんか?こんなこと言われて迷惑」
河「ぁ…‥」
戸「でも決めたんだ」
河「何を?」
戸「河合が嫌だって言っても傍から離れないって」
河「なっ」
どど、どうしたらいいんだ
戸「ねぇ、答えて俺のこと嫌い?」
すっ、好きに、決まってるじゃん。
戸「欲しくないの?」
ほっ、欲しいってば堪らないくらい。
でっ、でもな。
するとトッツーは俺の手をグイッと掴み。
今度は、自分の胸へ持って行くと。
河「ちょ、なにやってるんだやめろ」
戸「いや?」
河「そうじゃ…ねぇけど」
戸「こうすると俺の鼓動が手に伝わってくるだろ」
河「えっ」
戸「今、すっごくドキドキしている」
河「‥‥っ」
必死な眼でそう言う。
・
河「あぁーあ、誰かさんのせいでビショビショだぜったくよ」
捕まえた瞬間!
見つめてくる瞳に耐えられなくなった俺は。
慌てて身体を離し、池から上がった。
―が、何故だかトッツーは後ろから黙ってついて来てよ。
河「風邪ひくぞ、早く帰って乾かしたらどう」
そう言っても一向に傍から離れようとはしない。
河「おい聞いてんの」
ギュッ!
あげく怒鳴ったらイキなり腕にしがみついて来てさ。
河「なっ、なに!?言ったはずだろ俺はもうお前とは」
戸「関わりたくない」
河「そうだ」
戸「でも約束したじゃん」
河「何を?」
戸「俺を捕まえたら、いいもんあげるって」
河「べっ、別に、いらねぇもんそんなの」
だから頼む、その手を離してくれ決心が揺らいじまうじゃん。
ところが―
戸「本当にいらないの俺の事?せっかく全部あげようと思ったのに」
河「へっ?」
こいつは突然、思いもかけない事を言い出し
河「じょ、冗談!また俺をからかって」
焦りながらそう言葉を返すとジッと見つめて来る。
戸「本気だよ、河合に俺の全てをあげる」
河「トッツー!?」
えっ、マジで言ってるの?おまえ…
戸「それとも、欲しくない俺なんか?こんなこと言われて迷惑」
河「ぁ…‥」
戸「でも決めたんだ」
河「何を?」
戸「河合が嫌だって言っても傍から離れないって」
河「なっ」
どど、どうしたらいいんだ
戸「ねぇ、答えて俺のこと嫌い?」
すっ、好きに、決まってるじゃん。
戸「欲しくないの?」
ほっ、欲しいってば堪らないくらい。
でっ、でもな。
するとトッツーは俺の手をグイッと掴み。
今度は、自分の胸へ持って行くと。
河「ちょ、なにやってるんだやめろ」
戸「いや?」
河「そうじゃ…ねぇけど」
戸「こうすると俺の鼓動が手に伝わってくるだろ」
河「えっ」
戸「今、すっごくドキドキしている」
河「‥‥っ」
必死な眼でそう言う。
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