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・藤ヶ谷side

北「頼む太輔」

藤「ダメだ、どうしてもって言うのなら俺を殺してから行け」



とたん周囲の空気が固まり



内「アホなことを言うんやない！」

藤「内…」

内「北山の顔を見てみ」

北「くっ」

内「惚れた奴に天秤をかけさせるような言葉を叩きつけてどうないするん」



が、そう言われ苦渋に満ちたその表情を見てハッと我に返る。



藤「悪い、ひろ」

北「二度と、んなバカな事を言ったら許さねんだかんな！ｷｯ」

藤「すまない」



涙が滲んだ瞳で睨む、その視線が。

心にズキンと突き刺さった



藤「ごめん本当に」

北「行くならお前と一緒、それならいいだろ」

藤「あぁ、ﾌｯ」



と、内が―



内「見つめ合ってるところを悪いんやが」

藤「なんだよ」

内「亮太からの伝言だ」



亮太だって！



千「あいつと話したのか」

内「千賀、心配かけてすまんかったな」

千「えっ」



そして、驚くようなことを言い始める。



内「あいつに屋良のところへ行け言ったんは俺なんや」

千「なっ!?」

内「屋良はこの部落を襲うつもりやった」

千「けどそれじゃ亮太は」

内「目的があったん」

藤「目的？」

内「お前も気になっていたはずや違うか」

藤「‥‥っ」

内「あいつが変わってしまった原因がなんなのか」



確かに、でも―

それと亮太となんの関係があるっていうんだ？



内「探らせるにはあいつが一番、なんせ屋良は亮太にだけは甘いからな」

北「で、伝言って」

内「河合お前にや」

河「俺？」

内「トッツーは、俺が護る絶対に誰にも触れさせたりせん、そやから心配するな」

河「ほっ、本当か？あいつ本当にそんな事を」

宮「でも、護るって敵中でどうやって」

内「忘れたかあいつの能力は…」

二玉「シールド！」

河「亮太ありがと、あり、ううっ」

横「郁人」

五「ふっ」



その言葉にみんなの顔から険しい表情が消えてく。

後はどうやって助け出すか



内「待つんや必ずチャンスは来る」



そうだな…

こうして俺達は、トッツーを奪回する為に。

西の悪魔とも協力し合い。

来たるべき時に備えることにする。

それは心を病んでしまっている屋良をも救うことでもあったんだ。





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