テキストサイズ

天使と悪魔

第17章 奇跡の天使

・戸塚side

“あの時、お前を連れ去ろうとしたのは我の配下だ”

2回目は亮太がやらせたんじゃなかったってこと?

“あやつは天使1匹を拐っただけ”

どうして俺を?

“その力を覚醒させる為、だがお前と一緒にいる悪魔が邪魔しおって”

河合…

“しかし、代わりにやってくれるとは好都合な話し”

そんな―

“今、お前の身体の奥から沸き上がる妖力は我が与えしもの”

俺は河合が好きだから。

“それで奴の力を封じ込め我のもとへと連れて来い”

抱かれたかっただけなのに

“それがお前の役目、分かったな”

違う!

“覚醒したからには逆らうことは出来ぬ”

嫌だ俺は絶対にそんなことはしない。

あいつ北山を傷つけるなんてことは。

“無駄だ、お前の中の血が自然とそうさせる”

嘘だぁー

“それが宿命、逃れる事の出来ない運命だと思え未来永劫な、ふっははは”

初めて知った自分の親の事

妖魔、その力は魔王に匹敵すると言われている。

それが俺を産んだ人!?

ふだんは普通を装い、その妖かしで。

狙った獲物を惑わしモノにしてしまうという。

でも確か魔王とは対立していると聞いた。

じゃ、あの声は誰?

それが分からないまま月日は過ぎて行く。

そして北山が目を覚まさないまま。

千賀のお腹の子はどんどん成長して行ったんだ。

そのときに向かって―





ストーリーメニュー

TOPTOPへ