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・千賀side

藤「健永！」

千「うっ、うぅーん」

横「頭が出て来た」

五「頑張れ」

千「ううぅーん」

玉「あと少し」

千「うっ、うう」



その言葉に勇気づけられ、渾身の力を振り絞ると。



横「生まれた！」



“ほっ、ほぎやぁー”



塚「やったぁー」

二「健永、良かった生きてる！ギュッ」

千「ニ…カ‥」

宮「ちょ、この子!?」



すると、宮田が驚きの声をあげ。



藤「なにどうした？みや」

宮「天使だ！」

屋「‥‥っ」

河「マジかよ」

山「悪魔と天使の間に初めて天使の子が」

二「すっげーすっげぇよ」

橋「やったぁ」

戸「ありがと俺達に勇気と希望を与えてくれて」

千「えへへっ」

二「俺達の子だ、ｸｯ」



そう言うとニカは嬉しそうに抱きしめ。



二「本…当に‥くっ…ありがと ﾋｸｯ」

河「うわっ、二階堂のやつ健永に負けず劣らず凄い顔だ ｸｽｯ」

戸「河合、こういうときにまで茶化すんじゃないよ」

橋「嬉し泣きだねニカ」

一同「あははっ」



宏光…



千「会いたい」

宮「えっ」

千「宏光に会いたい」

藤「‥‥っ」

千「ずっと傍にいてくれたんだ」

玉「どういう意味」

千「さっきだって俺が諦めかけたとき、励ましてくれ力を貸してくれた」

藤「あいつ…が‥」

二「あれは、あの声はやっぱりミツの」

藤「まさか」



ダダッ―



河「太輔！」



とたん、ガヤさんが部屋を飛び出して行き。



宮「もしかしたら」

五「北山は、この為に」

横「眠り続けていたのかも知れない」

玉「じゃミツは」

山「目覚めてる？」

千「みんな早く」

戸「北山あぁーっ」



ガチャ！



河「トッツーっ」

横「俺達も行こう」

河「あぁ」



そして次から次へ飛び出して行く後ろ姿を見ながら。

俺は心の中で感謝の気持ちを伝えていたんだ。

ありがと宏光、ﾌｯ!



二「マジで凄いな、ミツって」

千「ニカ」

二「んっ？」

千「最後に宏光はこう言っていたよ」

二「なにを」

千「もう」



天使が悪魔の子を産んでも命の危険に晒されることはない。

そこに愛が満ちている限り

命は生まれ幸せは未来へと繋がって行き―

いつか、またみんなで巡り逢うことが出来ると。





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