天使と悪魔
第19章 震える心
・戸塚side
それから外へと出て北山んちへ向かうと。
あれは…
家の前で独り座り込んでいるあいつがいてさ。
なにやってるんだろう?
その様子は確かに藤ヶ谷が言っていたようにどこか変で。
戸「よっ、ニコッ」
だから俺はさり気なく声を掛けチャンスを伺うことにしたんだ。
北「なんだ、お前か」
戸「俺で悪かったな」
その胸の内を探る機会を。
北「何しに来たんで?」
戸「北山の顔を見に、なーんちゃって クスッ」
北「俺を見たってなんもいいことないぞ」
そう言い合いながらも顔を見合わせ。
微笑み合う俺たち2人。
北「なんか久々だな」
戸「前はこうやって、よく一緒に」
北「並んで座り話しをしたよな」
あまりにもいろんなことがあり過ぎて。
気がついたら、それすらもしなくなっていた。
戸「北山はホント、なんにも言ってくれないから俺は苦労したんだぜ」
北「はっ?それはこっちの台詞だ、クスッ」
戸「そうか?お前の方が」
北「まだ言うか」
戸「いくらでも言ってやる大体ガンコ過ぎるんだよ」
でも、俺がそう言ったとたん黙り込んでしまう。
戸「けど俺はお前のことが大好きだから全部水に流してやるけどね ニコッ」
そう言うと。
北「トッツー幸せか」
戸「えっ」
突然そんなこと聞いて来て
戸「聞くの今の俺に当たり前じゃん、フフッ」
北「なら良かった」
北山…
―と、そのとき俺の眼にはハッキリと見えたんだ。
おっ…まえ!?
こいつの寂しそうな微笑みと共に。
なぁ河合、やっぱり運命は変える事が出来ないのかな
それでも俺は、この2人を何とかしてやりたいと思う
あいつが見せた未来の映像の中にあった、寂しそうに佇む北山の姿は。
こういう事だったんだと。
このとき俺は、やっと分かった気がしたから。
天から来た者は天界へ帰らなければならない。
ふざけんな!
北山は、この世界で生まれ育ったんだ。
なのにどうして?
それでもあいつはこう言ったのさ。
北「やろうトッツー」
そうしなければならないと俺に。
神を恨むなんてこと、してはいけないのは分かってる
けれど俺は思わずにはいられなかった。
愛し合うふたりを引き裂いて何が神だと…
・
それから外へと出て北山んちへ向かうと。
あれは…
家の前で独り座り込んでいるあいつがいてさ。
なにやってるんだろう?
その様子は確かに藤ヶ谷が言っていたようにどこか変で。
戸「よっ、ニコッ」
だから俺はさり気なく声を掛けチャンスを伺うことにしたんだ。
北「なんだ、お前か」
戸「俺で悪かったな」
その胸の内を探る機会を。
北「何しに来たんで?」
戸「北山の顔を見に、なーんちゃって クスッ」
北「俺を見たってなんもいいことないぞ」
そう言い合いながらも顔を見合わせ。
微笑み合う俺たち2人。
北「なんか久々だな」
戸「前はこうやって、よく一緒に」
北「並んで座り話しをしたよな」
あまりにもいろんなことがあり過ぎて。
気がついたら、それすらもしなくなっていた。
戸「北山はホント、なんにも言ってくれないから俺は苦労したんだぜ」
北「はっ?それはこっちの台詞だ、クスッ」
戸「そうか?お前の方が」
北「まだ言うか」
戸「いくらでも言ってやる大体ガンコ過ぎるんだよ」
でも、俺がそう言ったとたん黙り込んでしまう。
戸「けど俺はお前のことが大好きだから全部水に流してやるけどね ニコッ」
そう言うと。
北「トッツー幸せか」
戸「えっ」
突然そんなこと聞いて来て
戸「聞くの今の俺に当たり前じゃん、フフッ」
北「なら良かった」
北山…
―と、そのとき俺の眼にはハッキリと見えたんだ。
おっ…まえ!?
こいつの寂しそうな微笑みと共に。
なぁ河合、やっぱり運命は変える事が出来ないのかな
それでも俺は、この2人を何とかしてやりたいと思う
あいつが見せた未来の映像の中にあった、寂しそうに佇む北山の姿は。
こういう事だったんだと。
このとき俺は、やっと分かった気がしたから。
天から来た者は天界へ帰らなければならない。
ふざけんな!
北山は、この世界で生まれ育ったんだ。
なのにどうして?
それでもあいつはこう言ったのさ。
北「やろうトッツー」
そうしなければならないと俺に。
神を恨むなんてこと、してはいけないのは分かってる
けれど俺は思わずにはいられなかった。
愛し合うふたりを引き裂いて何が神だと…
・