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天使と悪魔

第3章 狭間の中で

・河合side

河「ただいまぁ、塚ちゃーん」



俺は塚ちゃんが飛び上がって喜びそうなほどの獲物を抱え。

村へと帰って来た、すると



塚「うぉー本当に生えてる凄いじゃんハッシー」



えっえっ、何が?



橋「でしょ?これで俺お嫁さん貰えるよね」



はあっ?ハッシーも、なに言ってるんだ、嫁だってぇ



塚「あっ、河合お帰り」

橋「やっほー郁人」

河「おっ、おう…何かあったのか?」



と、自慢げにハッシーが。



橋「あのな俺、羽根が生えて来たんだ」

河「へっ?嘘だろ」



まだ早いって。



橋「本当だもん、ほら」



そう言って、背中を向けるハッシー。

んっ?…んんんっ‥ちょ、ちょーっと待った白じゃん



橋「んふふっ」

河「はっ、ハッシー!?」



ヤバいぞ、これヤバい!



河「塚ちゃん!」

塚「良かったねハッシー」

河「じゃねぇーわ」

塚「んっ?どうしたの」



なんで気づかねんだよ呑気に笑ってるどころじゃねぇつうの。



河「ハッシーちょっとこっちへ来い」

橋「どうして?」

河「いいから早く」

橋「???」

塚「河合、なに慌ててるのさ」



塚ちゃーん、ハァ…

俺は焦った、こんなのロリコン好きの一族の奴に見つかりでもしたら。



河「黒、黒、くろーっ」

塚「墨ならあるけど」

河「取り合えず、なんでもいい貸せ早く」

塚「はい」



ハッシーが天使!?考えたこともなかった。



藤「はぁ」

塚「あっ、藤ヶ谷お帰り」

藤「あぁ…」



だってだってさ、あいつらが自分の子供を捨てるわけ

ハッ―



塚「よし、風呂へ入ろうぜハッシー」

橋「はぁーい」

河「ちょっと待ったぁよせ風呂はダメだ」

橋「なんで?」

河「色が落ちちまうだろ」

橋「???」



あぁーもう、どうするんだよぉ…ハァ

捨て子じゃなかったんだ。

きっと、なんらかの事情があり村の前に置き去りにされた。

いやもしかしたらハッシーの親は、そのとき。

でも今さら天使だからって突き放せるわけがない。

こいつは可愛い弟みたいなもんなんだから。

護ってみせる、絶対に俺達の手で―





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