天使と悪魔
第3章 狭間の中で
・北山side
やめろ、やめてくれえぇーガバッ!
北「くっ、ハァハァハァ」
また見ちまった、それも。
ふと隣を見るとタマが寝息を立てている。
あれから1週間、俺は毎晩のようにあいつの夢を見続けていた。
あのとき、母親が襲われたみたいに自分が藤ヶ谷に。
そんな、あり得ない夢を。
あいつが俺にそんな事するわけないのに。
じゃなんでイキなり、キスなんかしたんで?
考えても、考えても分からない。
ただ悪魔の血がそうさせたというのなら。
藤ヶ谷も、他の連中と同じってことになる。
もう2人とも子供の頃とは違うんだ。
あの時のようには戻れない
そう思ったら、寂しい感情がドッと押し寄せたままらない気持ちになる。
もうすぐ朝―
気分転換に、散歩でも行って来るか。
朝方は、俺らにとって一番安心できる時間帯だから。
1人歩きには丁度いいんだ
思い立ち、寝ているタマを起こさないよう忍び足で外へと出た。
が、暫く歩いていたら道端に倒れている人影が見え。
んっ?誰で、こんな所に。
そこへ近づいた俺は、心臓が飛び出るかと思うくらい驚いちまったんだ。
北「ふっ、藤ヶ谷!?」
その身体は傷だらけで。
北「しっかりしろ、おい」
思わず抱き上げ、揺さぶりながら叫んではみたものの息も絶え絶えの様子。
藤「くっ…北‥山…ハァハァ」
北「何があった?この傷、どうしたんで」
藤「ま…さか‥こんな…所で‥会う…なんて‥な」
北「おい、しっかりしろ」
ヤバいこいつかなりの重傷だ。
俺は、なんとかその身体を抱え込むと。
バサッ、バサバサッ!
どこか、安全な場所を求め空へと飛び立つ。
くっ、しかし重い…
藤「無理…すん‥な」
北「黙ってろ、クッ」
藤「北…山‥」
北「なんで?」
藤「この前…は‥悪かっ…た‥クッ」
北「はっ?」
藤「あんな…こと‥」
北「いいからもう喋るな」
藤「くっ…許して…くれ」
許すも何も謝るんなら最初からするなっつうの。
それを聞き、胸がキュンと切なくなる。
・
やめろ、やめてくれえぇーガバッ!
北「くっ、ハァハァハァ」
また見ちまった、それも。
ふと隣を見るとタマが寝息を立てている。
あれから1週間、俺は毎晩のようにあいつの夢を見続けていた。
あのとき、母親が襲われたみたいに自分が藤ヶ谷に。
そんな、あり得ない夢を。
あいつが俺にそんな事するわけないのに。
じゃなんでイキなり、キスなんかしたんで?
考えても、考えても分からない。
ただ悪魔の血がそうさせたというのなら。
藤ヶ谷も、他の連中と同じってことになる。
もう2人とも子供の頃とは違うんだ。
あの時のようには戻れない
そう思ったら、寂しい感情がドッと押し寄せたままらない気持ちになる。
もうすぐ朝―
気分転換に、散歩でも行って来るか。
朝方は、俺らにとって一番安心できる時間帯だから。
1人歩きには丁度いいんだ
思い立ち、寝ているタマを起こさないよう忍び足で外へと出た。
が、暫く歩いていたら道端に倒れている人影が見え。
んっ?誰で、こんな所に。
そこへ近づいた俺は、心臓が飛び出るかと思うくらい驚いちまったんだ。
北「ふっ、藤ヶ谷!?」
その身体は傷だらけで。
北「しっかりしろ、おい」
思わず抱き上げ、揺さぶりながら叫んではみたものの息も絶え絶えの様子。
藤「くっ…北‥山…ハァハァ」
北「何があった?この傷、どうしたんで」
藤「ま…さか‥こんな…所で‥会う…なんて‥な」
北「おい、しっかりしろ」
ヤバいこいつかなりの重傷だ。
俺は、なんとかその身体を抱え込むと。
バサッ、バサバサッ!
どこか、安全な場所を求め空へと飛び立つ。
くっ、しかし重い…
藤「無理…すん‥な」
北「黙ってろ、クッ」
藤「北…山‥」
北「なんで?」
藤「この前…は‥悪かっ…た‥クッ」
北「はっ?」
藤「あんな…こと‥」
北「いいからもう喋るな」
藤「くっ…許して…くれ」
許すも何も謝るんなら最初からするなっつうの。
それを聞き、胸がキュンと切なくなる。
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