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天使と悪魔

第4章 絡み合う糸

・千賀side

宏光を捜し回って、数日が経ったころ。



大倉「千賀、恋人たちの森って場所おまえ知っとるか」

千「あぁ、確か奥にデカい温泉があって」

大倉「その森の付近で宏光を見かけたってやつがおるんや」



えっ、じゃあ―



大倉「すぐさま、腕のたつ連中を集めそこへ向かう」

千「なんで?」

大倉「くっ、あいつがあの悪魔がおるんや一緒に」



それってタマや宮田が言ってた。



大倉「もし、もし手なんか出してたらただじゃ済まさへん キッ」



大倉くんは、たぶん。

いや確実に、宏光のことが好きだ。

宏光は鈍いから、なかなか先へ進まなくて。

苦労しているみたいだけどさ。



大倉「弓矢を持ってけええな」

千「討つ気か?」

大倉「場合によってはな」



この人は本気だ、それだけ宏光に惚れているんだ。



宮「千さん、あの人を討ったらダメだ」

千「宮田」

宮「そんな事をしたらキタミツが悲しむ」

千「じゃどうしろっていうんだよ?」



俺にはきっと止められない

ここ数日、隣で見ていたからこそ分かる。

大倉くんの怒りは半端ないってことが。

だから―

しかし、その結果とんでもことが起ころうとは。



玉「ミツ!?ミツうぅーっ」



俺も宮田も、予想だにしていなかったんだ。

宏光の身に…





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