
天使と悪魔
第5章 訪れる慟哭
・藤ヶ谷side
北山と別れた俺は―
ただあてもなくさ迷い歩いていた。
「なぁー知ってるか?とうとうあいつ、やりよったんだってよ」
んっ?
そのとき、どこからか話し声が聞こえ。
見ると、岩場で天使が2人
何やらコソコソと話し込んでいる。
「あの西なまりの奴だろ」
「なんでも親が西から来たとかで、こっちの天使にしては珍しくなまった話し方をする」
「ずーっと惚れていたんだ長に」
えっ?
「こうなるのは時間の問題だった」
まさか!
「行方不明になったときも凄い剣幕で捜し回り」
「あぁ、あの形相は半端なかったもんな」
「我慢できなかったんだろうよ」
「悪魔に取られる前に自分がってか」
あれから、あいつ。
「この後どうなると思う」
「さぁな、俺たち下っ端はただ見ていることしかできねぇ」
「そうだな取り合えず様子を見るとするか」
「あぁ」
くっ―
あいつが北山に想いを寄せているのは最初に会った時から目に見えていた。
藤「そっかデキちまったんだ、あの2人」
きっと押しの一手で迫ったんだろう。
だが、それに負けてしまうってことは北山。
お前も、まんざらじゃなかったってことになる。
なら俺に言ったあの言葉は一体なんだったんだよ。
寂しさが心の中に押し寄せ堪らなくなった。
しかし―
ふっ、って事はパートナー決めてしまったんだ。
“でもそれが正解さ”そうも思う。
あのクーデターにより俺は村を追われてしまい。
一緒に逃げた塚ちゃんや、ハッシーとは離ればなれとなり。
郁人は生死が不明―
藤「ふっ、マジで独りぼっちになっちまったわ」
生まれてからずっと。
長の息子というだけで必ず誰かが傍にいた。
だから俺は独りということに慣れていない。
それでも…
こんなとき塚ちゃんなら、何とかなるだろうって笑って言うんだろうな。
空へと飛び立ち―
まずは郁人を捜そうと心に決め。
独りでも、なんとかやって行くよ北山。
だから、お前は幸せになれ
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北山と別れた俺は―
ただあてもなくさ迷い歩いていた。
「なぁー知ってるか?とうとうあいつ、やりよったんだってよ」
んっ?
そのとき、どこからか話し声が聞こえ。
見ると、岩場で天使が2人
何やらコソコソと話し込んでいる。
「あの西なまりの奴だろ」
「なんでも親が西から来たとかで、こっちの天使にしては珍しくなまった話し方をする」
「ずーっと惚れていたんだ長に」
えっ?
「こうなるのは時間の問題だった」
まさか!
「行方不明になったときも凄い剣幕で捜し回り」
「あぁ、あの形相は半端なかったもんな」
「我慢できなかったんだろうよ」
「悪魔に取られる前に自分がってか」
あれから、あいつ。
「この後どうなると思う」
「さぁな、俺たち下っ端はただ見ていることしかできねぇ」
「そうだな取り合えず様子を見るとするか」
「あぁ」
くっ―
あいつが北山に想いを寄せているのは最初に会った時から目に見えていた。
藤「そっかデキちまったんだ、あの2人」
きっと押しの一手で迫ったんだろう。
だが、それに負けてしまうってことは北山。
お前も、まんざらじゃなかったってことになる。
なら俺に言ったあの言葉は一体なんだったんだよ。
寂しさが心の中に押し寄せ堪らなくなった。
しかし―
ふっ、って事はパートナー決めてしまったんだ。
“でもそれが正解さ”そうも思う。
あのクーデターにより俺は村を追われてしまい。
一緒に逃げた塚ちゃんや、ハッシーとは離ればなれとなり。
郁人は生死が不明―
藤「ふっ、マジで独りぼっちになっちまったわ」
生まれてからずっと。
長の息子というだけで必ず誰かが傍にいた。
だから俺は独りということに慣れていない。
それでも…
こんなとき塚ちゃんなら、何とかなるだろうって笑って言うんだろうな。
空へと飛び立ち―
まずは郁人を捜そうと心に決め。
独りでも、なんとかやって行くよ北山。
だから、お前は幸せになれ
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