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天使と悪魔

第5章 訪れる慟哭

・玉森side

ミツが自分の殻に閉じこもってしまった翌日。



宮「ただいまー」

玉「俊、トッツーなんだって」

宮「それがさ、村に悪魔がいたんだ」



はっ?こいつ、何を言っているんだ。



玉「わけ分からないこと、言ってないでトッツーは」

宮「でね、その悪魔が言うには藤ヶ谷ってダーク族の長なんだって」

玉「えっ」



と、そのとき。



大倉「その話しホンマか」

宮「大倉くん!?」



大倉忠義―

ミツをあんな状態にした、張本人。



玉「くっ」

大倉「宮田、詳しく話せ」

宮「えっとー」

玉「…ざ‥けんな」

宮「タマ」

玉「ざけんな、なに偉そうに命令してるんだよ」

宮「タマやめな」

玉「ミツをあんなふうにしてさ」

大倉「‥‥っ」

宮「大倉くん行って、これ以上タマを興奮させないでお願い」

大倉「悪…かった、クッ」

玉「ここは俺んちだ、俺とミツの!おまえなんか出て行け」

宮「タマ」



ギュッと宮田が抱きしめてくる。



玉「ハァハァハァ、くっ」

宮「落ち着いて、ねっ」

玉「俺さ嫌いじゃないんだむしろ好きだし、けど今回の事だけはどうしても許せない!だって」

宮「気持ち分かるよ」



だから傷ついた2人を見ているのが辛い。



玉「宮田、俺たちは俺達の出来ることをしよう」

宮「そうだね」

玉「で、その悪魔ってどうしてトッツーの家にいるの」



俺は、そこで初めてダーク族で起きた反乱の事を知る



玉「なるほど、だからミツは」

宮「タマ、おれ思うんだけどさ」

玉「んっ?」



宮田は言う、今は悪魔だとか天使だとかに拘らず。

協力し合える事はするべきだと。



玉「それって」

宮「会ってみないトッツーのところにいる悪魔に」

玉「俊…」

宮「ねっ?」



もともと争いごとが嫌いな宮田。



玉「分かった」



何か思うところがあるのかも知れない。



玉「俺、悪魔は信じられないけどお前のことは信じられるから」

宮「トッツーもでしょ」

玉「ふっ」



それから俺達は―



宮「千さん頼むね」

千「任せて」



ミツと大倉くんを2人きりにするのは心配だからと、千賀に留守番を頼み。

トッツーがいるスノーマン村へと向かったんだ。

まずは話てみてから、そう思い。




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