天使と悪魔
第2章 出会いと再会
・藤ヶ谷side
この丘で初めて見た天使―
一緒にいたあいつは今どこでどうしているのだろうか
もう何度もここへ来ていた
けれど会えないまま月日が経ち。
諦めかけていた、そのとき
「小僧、待てぇーっ」
えっ?
ダダダダッ、目の前を走り抜ける1人の少年。
「逃げても無駄だ大人しく俺のモノになれ」
後を追う悪魔?ちょ待て、まだ子供じゃん
俺と大して変わらない羽根も生えていないやつを。
あいつ襲うつもりか?有り得ないぜ…
「ハァハァハァ、くっ」
「さぁーもう観念しろ行き止まりだ ニヤッ」
いくら同族とはいえ。
いや同じ一族だからこそ、卑劣なやり方が許せなかった。
「これが何だか分かるか」
その手にはダーク族が狩りの時に持ち歩く腕輪が。
ハッ、まさか。
「今からお前にこれを付けてやる、そうすれば何処にいてもお前は俺から逃れることが出来ない」
「なっ!?」
「そして成長し羽根が生えて来た頃合いを見計らって頂くって寸法さ」
「ふっ、ふざけんじゃね!お前のせいでお前のせいでママンは、クッ」
「死んだか?哀れよのう、だがあれは俺の子種ではない生まれた子は」
「‥‥っ」
“助けなくっちゃ”
思ったときには既に身体が動いていた。
グイッ!
「こっちだ」
「えっ!?」
「早く!」
その手をギュッと握りしめ走り出し。
「待て、このガキが!」
大人は羽根があるから飛べる、そう思った俺は咄嗟に
木の根っこにある小さな穴へと入り。
すると、中は洞窟になっていて。
「ハァハァハァ、くっ、なんとか巻いたみたいだな」
「おまえ誰?」
「俺は藤ヶ谷太輔お前は」
「北…山宏光‥」
あれ、こいつもしかして?
見覚えのある顔立ち忘れもしない、あの時の天使の子だ。
“会えた”
ニコッと微笑んだ俺を不思議そうに見つめていた北山
けれど―
天使も悪魔も16にならなければ羽根は生えては来ない。
だから、あいつは俺がダーク族だとは気づいていなかったんだ。
それが幸いだったのか不幸だったのか…
答えられる者は誰もいない
・
この丘で初めて見た天使―
一緒にいたあいつは今どこでどうしているのだろうか
もう何度もここへ来ていた
けれど会えないまま月日が経ち。
諦めかけていた、そのとき
「小僧、待てぇーっ」
えっ?
ダダダダッ、目の前を走り抜ける1人の少年。
「逃げても無駄だ大人しく俺のモノになれ」
後を追う悪魔?ちょ待て、まだ子供じゃん
俺と大して変わらない羽根も生えていないやつを。
あいつ襲うつもりか?有り得ないぜ…
「ハァハァハァ、くっ」
「さぁーもう観念しろ行き止まりだ ニヤッ」
いくら同族とはいえ。
いや同じ一族だからこそ、卑劣なやり方が許せなかった。
「これが何だか分かるか」
その手にはダーク族が狩りの時に持ち歩く腕輪が。
ハッ、まさか。
「今からお前にこれを付けてやる、そうすれば何処にいてもお前は俺から逃れることが出来ない」
「なっ!?」
「そして成長し羽根が生えて来た頃合いを見計らって頂くって寸法さ」
「ふっ、ふざけんじゃね!お前のせいでお前のせいでママンは、クッ」
「死んだか?哀れよのう、だがあれは俺の子種ではない生まれた子は」
「‥‥っ」
“助けなくっちゃ”
思ったときには既に身体が動いていた。
グイッ!
「こっちだ」
「えっ!?」
「早く!」
その手をギュッと握りしめ走り出し。
「待て、このガキが!」
大人は羽根があるから飛べる、そう思った俺は咄嗟に
木の根っこにある小さな穴へと入り。
すると、中は洞窟になっていて。
「ハァハァハァ、くっ、なんとか巻いたみたいだな」
「おまえ誰?」
「俺は藤ヶ谷太輔お前は」
「北…山宏光‥」
あれ、こいつもしかして?
見覚えのある顔立ち忘れもしない、あの時の天使の子だ。
“会えた”
ニコッと微笑んだ俺を不思議そうに見つめていた北山
けれど―
天使も悪魔も16にならなければ羽根は生えては来ない。
だから、あいつは俺がダーク族だとは気づいていなかったんだ。
それが幸いだったのか不幸だったのか…
答えられる者は誰もいない
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