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天使と悪魔

第6章 奇跡を呼ぶ想い

・横尾side

話しを聞いているうち太輔の瞳が後悔の色に染まってく。

それを見つめながら、俺は心の中で叫んでいた。

“助けてやれ太輔“

俺はそれが出来なかった、だがお前になら出来る。

その想いが強ければ必ず。

こいつの背中を押してやること。

それが、せめてもの自分が救えなかった1人の天使への謝罪にも思え。

自滅していったあいつへの

と、そのときだった。

飛び出して行く太輔を見て千賀って天使が叫んだのは



千「待って闇雲に突っ込んだら危ない」

二「どういうこと」

千「部落はいま武装されている」

五「なに!?横尾」

横「俺達も行こう」

河「トッツー」

戸「コクン 俺も行く」

玉「宮田!」

宮「タマさん」

塚「よし」

橋「俺も連れて行って」

塚「しっかり捕まってろよハッシー」



バサッ、バサッ!

確かに部落へ近づくにつれその状況は明らかとなり。

上空から見ても分かる周りには備え付けられた弓矢の数々。

そこに、待機している数人の天使たち。



藤井「来たぞ」

一同「おう」



その中央に陣取って、指揮をしているやつまで。



玉「流星、クッ」

横「太輔!」

藤「わた、これじゃあ近づけない」

五「どうする横尾」



と、トッツーが。



戸「俺に任せて」

塚「えっ?」

河「どうするっていうんだよ」

戸「俺がみんなを説得する」

河「無理だろう」

塚「危ないって」



血気盛んな若者たち、そう簡単には。

しかし、トッツーは。



戸「行くよ玉森」

玉「分かった」

宮「タマ」

玉「これは、俺たち一族の問題だ」

千「そうだな」

二「千賀、危ないって」

千「大丈夫ニカあいつらは俺達を討ちやしないさ」

宮「うん」

戸「皆さんはいいって言うまで上空で待機してて下さい」



その姿は、さながら女神の如く。

トッツー、お前はいったい何者?。

どう見ても普通の天使じゃないよな。

そう思ったのは俺だけではなかったはず。

特に、郁人の心を鷲掴みにしたのは言うまでもない。





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