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泣かぬ鼠が身を焦がす

第11章 昔離れたあわせもの


つーか俺は物じゃねー


と思ったけど、2人の剣幕に口を挟む隙もない


「違うよ。ノラが逃げちゃったの。まったく、困った猫だよね?」


杉田さんの腕の中にいる俺を見ながらそう言った藤本は、本当に少し困っているような表情を浮かべる


でも、俺は忘れてないぞ
お前は確実に俺をいらないって言ったんだからな!


「本当か? ノラ」
「違う。この人が俺を追い出したの! じゃなかったら俺杉田さんのとこにいないよ」


すると、藤本は笑みを消した


「なにそれ? 今はそいつのとこにいんの?」
「……………そうだが、何か問題があるのか?」


杉田さんの答えに、藤本がフン、と鼻を鳴らす


「へぇ? でもまぁ、あんなにド淫乱だったんだから、当然かな? 1日でもセックスしてあげないと可愛い声でおねだりしちゃってたもんねぇ?」
「なっ……!?!?」


んなわけあるか!!!!
お前に強請った時はお前が俺に変な薬盛ったんだろうが!


「ちがっーーー」
「俺のちんぽでアンアン喘いじゃうノラは可愛かったなぁ? ねぇ、あんたも1日に何回もノラのこと抱いたりするわけ? 見た目と違って結構性欲強いんだね?」

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