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泣かぬ鼠が身を焦がす

第14章 鼠の志奪うべからず


「モテたい人間がいるのか?」
「え…………」


そんなにムキにならなくても
でもなんか、可愛いな


「さぁ、どうだろうね」
「……何としても吐かせる」
「え、ちょっ……んん、ふ……ん」


軽く受け流したらむすっとしたままの拓真さんに口を塞がれる

口の中を舌で掻き回されて、甘い声が出た

舌を乱暴に吸ってくる拓真さんに抵抗していると軽く歯を立てられる


「ぅ、ん……んん、ん……ふ、はっ……にすんだよ」


口が離れたところで文句を言ってみたけど、舌が痺れて上手く話せない


うぐ、感覚がない
ふわふわしてる


拓真さんはそんな俺の状況を知ってか知らずか、気にしてもない風で『ふんっ』て感じ

そしてそのまま俺を抱き上げた


「うわ、なに」


スタスタ歩く拓真さんは俺をベッドに運んでドサ、と下ろす


「いた、い……って、待っ、んぅ」


別に本当に痛いわけじゃないんだけど、何となく勢いよく下された事にビックリしてまた文句を言おうとした

が、それは許されずまたキスで口を塞がれる


「た、くまさ……っ、ん」
「……」


拓真さんはずっと無言

だけどキスをしながら俺と自分の服を取り払っていて、このままセックスに雪崩れ込むつもりなのは伝わってきた

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