
泣かぬ鼠が身を焦がす
第23章 毒がある
「……」
改めて近くで見てみると、有名なブランドの紙袋や箱が大量にあることに気がついた
やっぱりこういう感じだよなぁ
「はぁ……」
俺は溜息をついて立ち上がってベッドに戻った
まぁ、今更気にしても仕方ないし
考えてもわかんないし
でもなぁ……
布団に包まってウンウン唸りながら時間を潰していたら、すぐにお昼になってしまった
「ノラ〜ご飯だよ〜」
「! 茜さん」
「久しぶりだね。最近ご飯作る機会がなくて寂しかったよー」
ほんわか笑う茜さんは前に会った時と変わらない
……気がする
「今日はまだ病み上がりだから病人ご飯だよ」
明るい茜さんに、俺も同じテンションで話しかける
「そうなんだ、残念。久しぶりに茜さんのご飯たべれると思ったのに」
俺の言葉に嬉しいなーなんてぼやきながら準備を進める茜さん
「あ、ベッドの横に持って行った方が良かった?」
「ううん。もう殆ど風邪は治ってるし、普通につくえで食べられるよ」
「そっか。早く良くなって良かったね」
こうして喋ってみても、やっぱり茜さん違和感なく喋ってるな
……プレゼント渡せた?
なんて、俺が聞くのは変だよな
でも、相談?は受けてたわけだし
もし俺が拓真さんと関係ないにしろ、結果は気になってたと思うし
