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泣かぬ鼠が身を焦がす

第24章 鬼も仏も


2人で一緒に部屋から出て、違う車に乗り込むのってなんか新鮮だ


「じゃあ、行ってくる」
「うん。行ってらっしゃい」
「ノラも気をつけてな」


ノラ?
あぁ、他に人がいるからね


「うん」


俺は先に拓真さんの車を見送って、用意してもらった車に乗り込む

そして十数分後


「到着致しました」
「ありがとうございます」
「お帰りの際はまたご連絡下さい。この近くですと車を停める所がございませんので、お迎えはご連絡から少しお時間がかかってしまうと思います」
「わかりました。またお願いします」


車を降りて、ドアを閉めると滑らかな動きで去っていく


確かに、停めるとこなんてないよなぁ
平日なのにこんなに混んでるもんなの?

駅って年中忙しそう
定休日とかもないしねー


俺は1人で出掛けるのが久し振りで、少しウキウキしながらビルに入った


アクセサリー……
ちゃんとしたの買わないとすぐダメになるよなぁ

キッチン小物?
うーん、料理は得意だろうけど、俺からプレゼントすんの?
それは微妙だな


色々考えながらお店を冷やかす


茜さんって、二十代半ばぐらい?

その年ぐらいの女の人って、何が欲しいんだ?

わかんねー

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