
泣かぬ鼠が身を焦がす
第24章 鬼も仏も
見つかったら、また監禁されるだろうか
それとも、殺されてしまうだろうか
やっぱりあの人は
俺に不幸を連れてくる
ご飯が喉を通る気がしなくて、俺は食事を前に座ったまま
箸を取る気になれない
結局俺はそのまま立ち上がって、ベッドに転がって丸まった
俺、ここから出て行かなきゃいけないの?
無理
嫌だ
離れたくない
布団を引っ張って、世界から自分を隠すように身体を全て包み込んだ
鼻が痛んで、目も熱くなる
「うぅぅぅぅ…………」
涙がポロ、と頬を伝ったところで俺はガバッと起き上がった
そしてベッドを思いっきり殴る
「なんで!!! 俺から全部奪ったのはお前らだろ!!!! それなのに!!!! やっと得られたものまで持ってくのかよ!!!!!」
布団を叩きつけて
枕を引き裂いた
こんなヒステリックにブチ切れたことなんて今までない
けど、我慢できなくて
「もう俺から!!! 何も……取って行かないで……頼むから……ぁ……」
最後に、俺はベッドにへたり込んだ
涙があり得ないぐらい溢れて、ベッドに染み込んでいった
するとそこで、勢いよく扉が開く
「純!?」
「拓真さ……」
