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泣かぬ鼠が身を焦がす

第4章 隠した爪に刺される


俺が声をかけると杉田さんは参考書を閉じた


「まぁな。約束したし」
「ありがとー」


そこは律儀なんだ

でも、伊藤さんに性処理(この言い方なんかえっちくていいな)も頼んでくれたし

約束って抱き枕のことでしょ?

なんだかんだ俺の希望は全部聞いてくれんだねぇ


「おいしーい」
「……そうか」



ご飯が終わったら俺はもう1回シャワーを浴びに行って、ベッドに横になった


「スーツのまんま寝るの?シワになるよ」
「……いい」
「そう」


あーなんか
頭使ったしまだ眠いかも


「明日もなんか暇つぶしに頂戴」
「……」


暇つぶしに渡してるんじゃねーって言いたい間かな?


「……わかった。何か希望は?」
「なんでもいいよ。勉強系は苦手なのないし、パズルとかも好きだよ」
「苦手……って、文系も理系も?」


文系理系って
国語と数学で分けてんだっけ?

あ、あと社会と理科もか


「んーないな。どっちもまぁまぁわかる」
「高校レベルまでなら?」


今日はすげー質問多いな?


「自分がどのレベルかなんてわかんねーよ」


俺がそう言うと、また「そうか」「わかった」と杉田さんは言った

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