
泣かぬ鼠が身を焦がす
第31章 秋風
茜さんの作ってくれた美味しいカツカレーを食べきって、俺はとりあえず拓真さんが戻ってくるまでネットで見た簡単なトレーニングをした
えぇっと……仰向けに寝た状態で脚を上げる……
「ぐぅ……」
き、キツ……
でも簡単だ、と謳っていたのはネット上だけで、普段全く運動をしない俺にはめちゃめちゃキツかった
「そんで……この、まま……脚を……横8の字……に……っ、うぅ……はっ、はっ……」
たった30秒だから簡単!みたいなこと書いてたのに、キッツイんだけど……!!!!
厭らしいことでもしてるみたいな息の上がり方してる……っ
「っはぁ、っはぁ、っはぁ……っ、やばい……」
人生で1番ってぐらい長く感じた30秒を終えると、既に腹筋が痛い
いやでもこれ1セットじゃダメだよね
はっきりした回数は書いてなかったけど、出来るだけやろう……!
俺は夜になるまでの間に出来る限りの回数こなした
お、お腹が痛い
しかも、汗臭くてやばい
拓真さんが帰ってくる前に風呂入っちゃお
俺は夜ご飯の前にそそくさとお風呂に入りに行って、上がるとちょうど拓真さんが部屋に戻ってきていた
